下痢や便秘は大腸がん?
大腸がんの症状として、便秘と下痢が頻繁に続くことがあります。
このような場合、下行結腸から直腸までの間に腫瘍がある可能性が高いと考えられます。
がんが成長している場合、便を下に送る時の通り道が狭くなります。
そこに便が詰まって邪魔をし、その後方にまた便が詰まり、一向に前に進まない状態になってしまいます。
それを放置していると、やがて下剤が必要になります。
そして、そのうち下剤を服用して排便することが普通になってしまうのです。
下剤によって便が柔らかくなることで、たとえ腫瘍によって道が狭くなっていても隙間から少しずつ便が出て行きます。この状態が下痢です。
こうして便秘と下痢を繰り返しているうちに、最終的には下剤を使用しても便が出なくなってしまいます。
たいていは、どうしようもない便秘になって、はじめて受診しようと思うのです。
このように、頻繁に便秘と下痢を繰り返す人は大腸がんのおそれもあるということに留意する必要があります。
たとえば、いままで快便だったのに急に便秘になったりします。
急に便が排出しにくくなり、時おり排便の際に出血したりもします。
ここで問題なのは、これくらいの症状なら病院に行くほどではないと素人判断をしてしまうことです。
出血は痔だろうと思ってしまったり、とりあえず薬局で下剤を購入して飲んだら排便で出来たから問題ないだろうと考えてしまいがちです。
下剤を使わないと便が出ないことが問題なのです。
自然に排便できないこと自体が異常なことなのですから、本来ならばこの時点で受診しなくてはいけません。
とにかく異常を感じたら、早めに受診するべきです。