便意があるのに便が出ないのは大腸がん?
下痢や便秘を繰り返す、排便のときに血が混じるなどの症状があったら、できるだけ早く大腸がん検査をして下さい。
仕事が忙しいとか、病院に行く時間がないとかといって受診を遅らせることは、自分自身の命を縮めることになりかねません。安易に薬局の薬で間に合わせたりせず、病院でしっかり診察を受けてから薬を処方してもらってください。それで大きな病気が発見されることもあるのですから。
下痢や便秘以外でも、頻繁に便意はあるのに、いくらトイレでいきんでも何も出ないということはないですか。これも大腸がんの症状です。便または便意に何らかの異常があるのは、特に直腸がんの特徴です。
通常、直腸内で便が外に出たがっていると、排便しなさいという指令が脳からでます。これが便意です。しかし、便意をもよおしてトイレに行っても、結局何も出ない場合があります。この症状が頻繁に続く場合、体に何が起こっているのでしょうか。
このケースでは、実際は排便したいのではなく、直腸にできた腫瘍を体が排出させたがっていることが考えられます。直腸には考える力はありませんから、排出したいものが便なのか腫瘍なのかは判断できません。直腸はとにかく中に存在する物体を外に出したいので、脳が便意として指令を出すのです。医学的には、これはテネスムスとよばれている症状です。
短時間に便意を感じることを繰り返す状態です。便意を感じてトイレに行く、しかし何も出ない、またすぐに便意を感じる。このような繰り返しになるのです。こうした症状があったら大腸がんになっている疑いもあります。迷わず受診してください。