大腸がんの検査方法 その2
大腸がんの検査で、直接大腸の中を見られるのが内視鏡検査です。
カメラを使って大腸の中を見ることになります。インターネット上などでこうした映像が公開されていることもありますね。
私も以前、なにかのテレビ番組で内視鏡から送られてきた映像を見たことがあります。こぶのようにボコッとポリープが出来ているのが、目でしっかりと確認できました。
このように、この検査では直接的に大腸の中を見られるので、かなり小さいポリープでも発見することができ、精度が高い検査として有名です。
この検査の長所は、見ている最中に大腸がんかもしれないような異常が発見された場合、その場ですぐにそこの細胞を採取することができることです。それによって、すぐにがんの確定診断ができます。
ただ、この内視鏡検査を受けるには事前に準備が必要です。突然検査をするということはできません。
下剤を飲み、腸内の便を出して中をきれいにしておかなくてはいけないのです。
そのため、前処置として検査用下剤を2リットル前後飲むことになります。その後、便のカスがまったく残っていない状態になるまで何度も排便します。それができて、ようやく検査となります。
また、肛門から直接内視鏡カメラを挿入することになりますから、体への負担は決して少なくありません。
内視鏡検査では、まず内視鏡を肛門から奥の盲腸まで挿入します。そして、それが戻ってくる時に腸内を観察するのです。観察時には押すわけではないので、苦痛はとくにありません。
しかし、挿入時に痛みがある場合もあるので、熟練した医師の技術が必要になります。痛みをなくすために、軽い麻酔をして内視鏡検査が行われることも多いです。
大腸がん検査の内視鏡は、挿入する際、曲がった状態で押し込む時に痛みを感じます。大腸は長く曲がりくねっています。そこに内視鏡を押し込むことになるため、時には苦痛を伴い、かなり長時間の検査になってしまう場合もあります。
内視鏡医であれば誰でもわかっていることですが、検査の痛みをなくすためには、挿入する時に大腸を直線化し、変な力が加わらないように挿入していくようにします。しかし、実際は大腸の曲がり方や長さには個人差があるため、医師の経験と技術が大変重要になってきます。
また、腸の狭窄(きょうさく)もチェックできます。腫瘍などができたことにより、腸の細く狭くなっている部分がないかを調べます。