大腸がんとポリープ
大腸がんの症状としてよくでてくる『ポリープ』とは一体どんなものでしょうか。
ポリープは正式な病名ではありません。
きのこ状に盛り上がった腫れ物やこぶのようなものを意味しています。
テレビやウェブ上で内視鏡の映像を見たことがあるでしょう。
あれで大腸の中を見たとき、ポッコリとこぶのように膨らんでいる部分があったら、それがポリープです。
よく知られているように、大腸がんは、このポリープができて発症するケースが多いです。
しかし、できてしまったポリープすべてが悪性のがんというわけではありません。
たとえ健康な人でも、大腸の内視鏡検査を行ってみた場合、50歳代では約半分にポリープが見つかります。60歳代になると、約60パーセントの人にポリープが発見できます。
このように、加齢と共に高い確率でポリープが見つかることはけっして珍しくはないです。
そして、このポリープの中でがんに進行するのは、ほんの一部のものであるといっていいでしょう。
ですから、あなたの大腸の中にポリープが見つかったとしても、それほど悲観する必要はありません。
5ミリ程度のポリープなら、何も治療せず、数年間その経過を見守ることになります。
もし、1センチ以上のポリープですと、内視鏡で切除するといった治療が考えられます。
大腸ポリープの原因として、食生活が欧米化したことがあげられます。
糖分や動物性脂肪の摂りすぎに加えて、食物繊維の摂取が足りないという状態が、知らないあいだに大腸に負担をかけているのです。
また、排便時、硬い便をすると痛みを感じることがあるでしょう。
そういう刺激もポリープができる要因だと考えられています。