親が大腸がんだと子供もなるの?
大腸がんになってしまう原因として挙げられるのは、食生活のバランスの悪さなどです。
もともとは大腸がんになる因子を持っていないのに、悪い生活習慣によって大腸がんになる危険因子が出てきてしまうことがあるのです。
これは環境的な原因です。
そのほかに遺伝子的な原因もあると言われています。
もちろん、環境因子の方が遺伝的因子よりがんになる可能性に与える影響は大きいです。
しかし、実際、遺伝的要因で大腸がんになってしまう例もあるのです。
たとえば家族性大腸ポリポーシスというものです。
これは遺伝性の病気で、若い世代で大腸に何百個という無数のポリープができ、そこから高い可能性でがんを発症します。
これは大腸がん患者のうちの約1パーセントをしめているというデータがあります。
そのほか遺伝性非ポリポーシス大腸がんというものもあります。
大腸がんには珍しくポリープができない病気です。
この病気になってしまう可能性がある人の条件をあげてみましょう。
・親子などの近親者に大腸がんになった人が3人以上いる。
・2世代以上が続けて大腸がんになっている。
・そのうち50歳未満で大腸がんになった人がいる。
これらの条件がそろった場合は大変危険です。
大腸がん患者の約5パーセントがこの遺伝性非ポリポーシス大腸がんなのです。
しかし、これら遺伝子的因子でのがんについては、日進月歩で研究が進められていますから、遺伝子診断が出来るようになるのも遠い未来のことではないと思います。